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[349] 月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:kyunkyun MAIL HOME Date:2010/11/28(日) 16:06 【返信】
例えば、月額2万5千円のベーシックインカムを実現するためには、どうすれば良いと思いますか?
また、もし月額2万5千円のベーシックインカムが20年間続けられたとしたら、どのような効果・影響があると思いますか?


[350] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:櫻井 啓司 MAIL Date:2010/11/28(日) 23:52
2万5千円という中途半端な金額設定と、20年間という長期の継続をした場合の効果、影響の推測…。
これなら誰でも舞い上がらず、現実的に現金BI実現の可能性や道筋について考えられそうですね。

まずはこの質問の認知度を上げていきましょう!

[352] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:古山明男 MAIL Date:2010/12/02(木) 15:02
kyunkyunさん、別ブログでのお誘いをありがとうございます。こちらでの議論に参加したいとは思いつつも、本業にとりまぎれていました。

簡単にですが、感想を。

月額2万5千円ですと、それで食っていくことはできないので、大きな社会変化は起こさず、全般的な貧困改善と消費生活向上になると思います。やって悪くはないと思います。

その影響は、生活保護、年金、失業保険等の社会保障費に上乗せされたBIか、あるいはそのぶん社会保障費から引かれるBIなのかで、効果が大きく違うと思います。

社会保障現金支給を2万5千円ぶん減らす場合、貧困解消の効果は小さいし、老人や生活保護の手取りが増えず働ける人の手取りだけ増えます。不満は大きいと思います。
このタイプの実現可能性はないと見ます。

上乗せBIの場合、総額38兆円/年となり、限界消費性向(所得増加があったうちの消費に回る率)を0.8として、約31兆円が新たな消費に回ると予想されます。これは単純計算でGDPを6.5%増やします。
この財源を消費税増税とした場合、約15%の消費税アップが必要です。それによる価格上昇と売れ行き不振がありますので、ある程度は効果が相殺され、4〜5%程度のGDP増加、ただし貧困層は潤う、という効果と思います。
法人税、所得税の場合も、だいたい同様です。

ただ、30〜40兆円使えば、教育費全面無償、生活保護範囲の拡大、医療費自己負担の大幅引き下げ、失業保険の税負担ができます。この程度の額でしたら、そういう個別支給の部分を増やしたほうが、安心社会ができるのではないか、という直感があります。

政府通貨で出した場合、30兆円程度ならなんとか耐えられるかとも思いますが、毎年30兆円を出し続けたのでは、残高が増え続け、じきに通貨不安を起こすと思います。
信用創造で通貨を増やす場合は、資産と負債がかならず同額発生しますので、自律的消滅のメカニズムがあります。(不良債権の発生という意味。どかんと起これば恐慌)
しかし、政府通貨の場合、消滅メカニズムがありませんので、発行量には限界があるはずです。

[353] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:白崎一裕 MAIL Date:2010/12/02(木) 15:49
>>政府通貨で出した場合、30兆円程度ならなんとか耐えられるかとも思いますが、毎年30兆円を出し続けたのでは、残高が増え続け、じきに通貨不安を起こすと思います。
信用創造で通貨を増やす場合は、資産と負債がかならず同額発生しますので、自律的消滅のメカニズムがあります。(不良債権の発生という意味。どかんと起これば恐慌)
しかし、政府通貨の場合、消滅メカニズムがありませんので、発行量には限界があるはずです。<<

上記の古山さんのご意見ですが、どんな通貨でも発行量に限界があるのは、あたりまえです。それは、無限の富がないことから明白です。が、古山さんには以前から疑問に思っているのですが、公共通貨論を既成の会計学の範疇でしか理解しておられないことです。通貨の本来の意味は、生産と消費のギャップをなくすことにあるので、「資産と負債」という概念とは異なるものです。たとえば、インフレですが、それは、別に公共通貨でなくても、国債の大量発行でもおこりうるわけです。問題は、デフレギャップ(潜在的生産)がどのくらいあり、それに対応してどのくらいの通貨を供給するかの問題です。地域通貨を小規模でやるとわかりますが、地域通貨内の通貨のやりとり(収入分と消費分は)はプラスマイナスゼロなのです。これが本来の通貨供給量であるべきでしょう。現在の日銀発表でもデフレギャップは40兆円近くあるわけです。それに対応した通貨発行は、「まずは」可能な額なわけです。

[355] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:白崎一裕 MAIL Date:2010/12/02(木) 15:58
追加です。公共通貨の運営の仕方が問題なのです。ダグラス流に国家信用局の管理をきちんとする、ないし、彼の言う適正価格を実施するのも方法かもしれません。が、それで、うまくいかなくても、過剰な通貨発行が生じれば、それは、なんらかの税徴収を考えればよいことではないでしょうか。通貨不安と公共通貨をストレートに結びつけて反駁することには私は疑問です。

たとえば、もうすぐ、ノースダコタ銀行の運営のことを翻訳したインタビューが「BI・実現を探る会」のHPにでますが、それをみると、通貨発行権が市民ベースになることの意味がよくわかります。ご期待ください。

[356] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:古山明男 MAIL Date:2010/12/02(木) 18:22
白崎さん、レスをありがとう。

デフレギャップが40兆円あるとして、それに対応した通貨発行は「まずは」可能だと思います。
その通りだと思います。

それで、その年の流通残高は40兆円増えます。次の年で残高は80兆円増になります。その次で120兆円増えます。大部分は銀行預金として積み上がるはずです。
大丈夫なんですか?
バブルマネーになるんじゃないですか?
いちど流通経路に入ったお金は、政府もコンロロールできません。

ノースダコタ銀行の翻訳は、楽しみにしています。とても楽しみです。

[357] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:白崎一裕 MAIL Date:2010/12/02(木) 18:54
古山さん、大きな誤解です。だいたい、一年目に40兆円で二年目に二倍にする必然性はありませんよ。いまだって、日銀短観で、3ヶ月ごとに調べているわけで、通貨供給量は適宜コントロールしていくわけです。それから、銀行につみあがるというのは、いま(現在の)の日銀マネーの市中銀行のことでしょう。それをなくすために、信用創造を社会化して「公共通貨」を発行するのですよ。それに、それを個人に無条件でBIとして配当するわけです(市中銀行を利するわけではない)。どうも古山さんは、「貨幣」の意味と機能について誤解されているように思います。だから、古山さんのご講演でも、「個人が信用創造する」という、どう考えても理解できない概念が出てくるのだと思います。

[358] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:白崎一裕 MAIL Date:2010/12/02(木) 19:05
おそらく、古山さんは、定額BI給付なら、それは、年度を超えても同じ金額であるから〜〜ということで考えておられるようですが、利子付き負債マネーでなくなった場合、定額BI給付が同一額面である必然性があるのかどうか?そのあたりの問題もあるんですね。あと、インフレ問題ですが、エコノミストがよくいう、マーシャルのKがありますね。実際の貨幣流通量は、GDPに0.08〜0.16ぐらいの係数を掛けた量だというのもありますね。50兆円に
対して4〜8兆円ぐらいというやつです。これなら
ハイパーインフレなんていえないでしょう。

[359] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:白崎一裕 MAIL Date:2010/12/02(木) 20:10
ノースダコタ銀行を参考に、公共通貨によるBI国家を考えてみると、いまの祖税福祉国家とはまったく違う位相がみえてきます。市民の公論が行政にきちんと反映されることが前提として、たとえば、国民が介護問題が、公の最重点課題だと考えるとします。いまなら、特別会計からも国が出資して介護保険制度で、(利用者負担1割)ぎりぎりにやっています。しかし、ノースダコタ方式なら、低利で、介護事業者などに資金を公共通貨で融資して、それを回収し、また、利用者は、小額の利用料を公共通貨で支払う。その利用料を支えるのがBIという循環で、低利の利子も国の会計にくみこまれ、また、それが公共通貨で介護分野の融資なりBIの減資にもなる。そういう循環がなりたてば、
無駄な経済成長もなく、安定して成熟した「経済」になるわけです。ただ、それは、利し付き負債マネーの「経済」とは違う世界です。

[360] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:古山明男 MAIL Date:2010/12/03(金) 07:41
白崎さん、興味深いお話をたくさんありがとうございます。

単純な政府通貨論と、社会信用論はまた違うものだと思っています。

ダグラス理論から、定額BIは出てこない。むしろ、需給の関係を見極めてフレキシブルにやるというほうが納得できます。

それで、「2万5千円のBIを考えるスレッド」でこの話を続けるのは、ちょっと違うと思うので、どこか河岸を変えてやれたらと思うのですが、どうでしょうか。

[361] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:白崎一裕 MAIL Date:2010/12/03(金) 09:41
>> それで、「2万5千円のBIを考えるスレッド」でこの話を続けるのは、ちょっと違うと思うので、どこか河岸を変えてやれたらと思うのですが、どうでしょうか。

はい。そういたしましょう。私も調子にのって書き込みをしてしまいました、すいません。では、あらためてスレッドでもたてましょうか。まずは、リフレ派と社会信用論BI派の違いからいきますかね??では、あらためて。

[367] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:天使の恵み MAIL Date:2010/12/27(月) 10:49
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個人的にはBIには賛成です。生活保護、子供手当て、公務員給与などなど、一部の人たちだけが税金を財源とした給付を受け、残りの人がそれらを負担する立場に立たされている現状を多少なりとも改善できるという点は評価できると考えます。思い切って1ヶ月1人10万円給付して、この所得も合わせて総合課税すれば高所得者は実質増税、低所得者は全額給付という形をとれることになるのではないでしょうか?もちろん大増税が前提ですが・・・具体的には基礎控除200万円で扶養控除などの控除を一切廃止し、最低税率10%〜最高税率50%まで累進課税すれば財源問題も改善、失業率問題も改善され、当面はうまくいくのではないでしょうか?
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[373] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:櫻井 啓司 MAIL Date:2011/04/09(土) 00:01
お邪魔いたします。
書くと言っておきながら遅くなってしまいすみませんでした。

> 例えば、月額2万5千円のベーシックインカムを実現するためには、どうすれば良いと思いますか?

実現するには、政・財・官を説得することです。

ベーシックインカムやベーシックインカムをヒントに生まれた政策は続いてこそ。
結局、策として財源の確保が続くかどうかだと思います。

現状の延長であれば、社会保障関連費として上乗せの支出とされ、国債を発行して賄うという選択をとられてしまうことになると考えられます。そうなると国債自体の格付けが下げられて行くことになってしまい、便乗したファンドに仕掛けられるなど行き過ぎた¥のぶん投げを誘発されるリスクが高まるのであまり具合が良いとは言えません。
月額2万5千円のベーシックインカムが景気上昇効果を引き出し、その結果税収増により発行済み国債の残高削減にまで至れば良いのですが、ダメな場合はぶん投げ誘発リスクが高まる一方ということになります。
それでも、BIを始めるための初期財源だけは国債発行(現在は東日本大震災に特別債を発行しなければならないでしょうから、更なる国債の発行には逆風ですね…)、もしくは新券(政府発行券の考え方も含む)の直接給付で賄うしかないとは思います。

ベーシックインカムの財源を他の社会保障や年金を削って確保するという案も多いのですが、実際のところベーシックインカム自体が自己の財源を税収で賄い続けるほどの経済効果を生み出すことを証明できてからではないと、結局単なる社会保障費負担増の懸念から賛同が得られないと思います。

恐らく月額2万5千円のベーシックインカムだと内需刺激策としては弱いと思います。重ねて別に強力な景気対策を打ち続けなければ、ベーシックインカムによる出費を税収によって賄いきれないと思います。
(擬似的なベーシックインカムにしていまうという手に変えてしまうのであればいくつか代案はありますが、現金給付としての題だと思いますのでここでは割愛します。)



> また、もし月額2万5千円のベーシックインカムが20年間続けられたとしたら、どのような効果・影響があると思いますか?

月額2万5千円のベーシックインカムが20年間続けられたということは、その間、不景気に悩むことなく、毎年国債の発行済み残高を減らし続けていくほど出費と税収のサイクルがうまく機能し続けていたということになります。ただ、実際のところ、プラスαとなる別の強力な景気対策とセットでなければ難しいと思います。

日本が20年もの間、景気の良い状況が続いているようであれば、失業者やワーキングプアもだいぶ減っていることでしょう。そうなると、うつ病患者や自殺者も減っていますね。ただしその場合、2万5千円のBIが貧困からの脱出に直結した人が増えたというよりは、消費が活性化され景気が良くなったことでビジネスチャンスと仕事が増え貧困から脱出できた人が増えた、と考えるのが妥当だと思います。

[375] RE:月額2万5千円のベーシックインカムを考える Name:kyunkyun MAIL Date:2011/04/13(水) 16:52
ありがとうございます。

鈴木謙介准教授は、昨年5月のインタビューの中で、

「型式としては完全ではなくていいとは思いますが、2010年代のどこかで、形として 『一応ベーシック・インカムと言ってもいいかも』 ぐらいのものがスタートすれば、大分認識が変わってくるんじゃないかなと思っています。
そういう意味では、中身はある程度妥協してでも、制度としてのベーシックインカムを、早めに始めてみることっていうのが、一つ大きな変革のきっかけになるだろうなと思います。」

「モデルとして思想として、いろんなことを考えるのもいいのですが、それと同時に、いかにして早期に実現するかっていうことについても、ベーシックインカムに興味を持っている人たちが今後考えていくべき問題なんだろうなと思います。」

と仰っていて、それで、例えメリットは少なくても、もし小さい金額のBIの方が導入しやすいのであれば、そういう方向性から考えてみても良いのでは・・・ と思い、このトピをたててみました。

http://www.globis.jp/1285-2

お隣の韓国では、もっと少ない金額 (月額:約1.8万円) のBIから始めることが考えられているようです。

http://kei-kitano.blog.so-net.ne.jp/2010-10-30
http://kei-kitano.blog.so-net.ne.jp/2011-02-05

社会信用論型のBIであれば、既存の社会保障に上乗せした形でも実施出来るのではないかと思っています。
ただ税収型BIに比べて支給額がより変動しやすいとは思うのですが、2.5万円位の低い金額であれば、変動の影響もあまり受けないのでは・・・?
とも思うのですが、どうなのでしょうか…。
そこからルイ・エバンも言っているように、ゆっくりと時間をかけて、徐々に増やしてゆく… という方向で。

Ps.
この都度の大震災によって、ベーシックインカムへの道のりは遠のいたのでしょうか、それとも、これを契機に少しでも近づくことが出来るのでしょうか─
韓国におけるBI運動は、「議論よりも行動」 とのことです。
http://blog.zaq.ne.jp/keikitano/article/308/



  



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